三重県の学校を取り巻くICT教育の現状
21世紀型教育の実現を目指す文部科学省の取り組みの一環で、小学校で施行されている学習指導要領に「プログラミング」という言葉が登場した2020年。そして、この1年で急速に広がった「ICT教育」という言葉。
小中校のお子様がいらっしゃる読者の方々の中には、そもそも「ICT教育」ってなんだろう?と疑問に感じてらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
ICTとは「Information and Communication Technology」の略称で、日本語では「情報通信技術」と訳されます。つまり、ICT教育とは「教育のデジタル化」のことをさし、パソコン、プロジェクタ、無線LAN、eラーニング、デジタル教科書、学習用ソフトウェア、電子黒板などの情報通信技術を用いた教育を総称した言葉です。
義務教育を受ける児童生徒のために、1人1台の学習者用PCと高速ネットワーク環境などを整備する国の計画「GIGAスクール構想」により、教育現場では、この「ICT」を用いた学習指導が、急速なスピードで普及し始めています。
ここ三重県でも、小中学校のみならず、県立高校においても、国の整備計画を前倒しして、ICTを活用した教育を全力で進めている状況です。
IT企業のサンエルが関わるICT教育
遡ること2018年9月、株式会社サンエルではプログラミング教室事業を開始しました。
- ITの分野に早くから慣れ親しむ場をつくりたい
- プログラミングで表現することが得意な子が、自分の得意分野に気付ける機会をつくりたい
- 将来ITのスキルを活かして地元で働ける人材を育てたい
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これからの時代を担う1人でも多くの子どもたちが、プログラミングを通して「自分には将来いろいろな可能性がある・実現するちからを身につけることもできる」という自己肯定感に繋がる場を作りたいという思いでスタートしました。
現在、サンエルではプログラミング教室運営以外にも、IT企業としての知見とスキルを活かし、国の掲げる「GIGAスクール構想」に積極的に携わらせていただいています。
国の掲げるGIGAスクール構想とは
2019年12月に文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」は、新しい時代を生きる子どもたちのために、効果的に先端技術などを使って教育する、国全体で取り組む構想のことです。
ひと昔前であれば、ワープロが使えれば事務の仕事ができましたが、今ではメールは送れて当然、Word・Excelなどの表や文章作成ソフトも、程度の差はあれ、使えることが社会に出る際には必須のスキルになっています。今の子どもたちが社会に出るころには、さらなる変化が起きてることが予想されます。
これからの時代を生きる子どもたちにとって、ICT(情報通信技術)などを効果的に使って学習することが求められています。ただし、自治体や学校によっては、環境整備が遅れていたり格差も出てきています。
国が全国の学校に対し提示したGIGAスクール構想ではありますが、あくまで主体的に進めていくのは各自治体となります。そこで、国は構想を実現していく上で、各自治体の歩みが停滞しないように様々なサポートを行っております。その1つが「民間企業等からの支援協力」です。
教育事業も手がける、IT企業のサンエルの関わり方
株式会社サンエルでは、GIGAスクール構想の実現にあたり、民間企業向けに培ったIT支援やプログラミング教室運営の知見を活用し、教員向けへの支援を中心に行っております。
もともと弊社は「関わる全ての人を幸せにする会社」の理念のもと、全社員がコミットしています。また社名の由来は、地方を照らす太陽のような存在でありたいとの思いから、英語表記を Sun(太陽)とLocal(地方)の組み合わせでSunLとしています。
また、2018年9月に立ち上げた「プログラミング教室」の運営では、子どもたちが自分自身の持つ新しい可能性に気づき、成長していってほしいという思いから、単純に楽しさだけではなく、成功に繋がる課題解決経験を積める仕組み作りをしています。
私たちサンエルでは、子供の成長にとって必要なものは、楽しいことと負荷の両輪。楽しいが持続に繋がり、負荷が成長を促すという観点です。このため、幼少期から積極的に失敗経験を積ませて、解決に繋げていく場面を授業でも取り入れるなどを行っています。
このように、教育事業で得た知見と経験による手応えもあり、GIGAスクール構想に携わることは自然な選択でした。
結果的に、このような一連の活動と実績が評価に繋がり、他薦により三重県教員の採用基準や教育カリキュラムを考える「三重県教員育成協議会」の委員に選出されることになりました。任期期間を2022年3月末までとし、携わらせていただいています。
持続可能な社会の実現に向けて、弊社が取り組んでいること
この1年で、よく見たり聞いたりする言葉でSDGs(エスディージーズ)という言葉があります。
SDGsは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、国連サミットで採択されたもので、世界中にある環境問題・差別・貧困・人権問題といった課題を国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で解決しようと掲げた目標です。
SDGsでは17個の持続可能な開発目標が掲げられており、そのうち4番目の目標は「質の高い教育をみんなに」とされています。これは、弊社の教育事業の理念にも通じることでもあります。
なぜ、質の高い教育が必要なのか?それは、質の高い教育によって、日本だけではなく、世界が抱える貧困や難民といった課題を解決することができるからです。
「自分には将来いろいろな可能性がある・実現する力を身につけることもできる」
私たちサンエルは、未来を担う子どもたちに、これらのことを伝えていきたいという思いでプログラミング教室を運営しています。そして、IT企業として単にシステムを提供するだけではなく、ICT教育を通して次世代を育てていくことが、持続可能な社会づくりや地域への貢献に繋がると私たちは考えています。
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