MieLを運営する株式会社サンエルでは、かかわる人を幸せにしたいという企業理念の元、地域で頑張る人や団体を応援しています。
そして、その中で出会った、松阪市を中心に活動する和太鼓チーム「響座いなせ組」をこれまでMieLの記事で紹介してきました。
今回は、2023年8月12日(土)に松阪市のクラギ文化ホールで結成20周年記念公演を開催した、響座いなせ組に所属されている「松本仁美」さんに、公演を終えての感想や今後の想いについてインタビューさせていただきました。
松本さんはTikTokやInstagramなどのSNSで「hitomi」という名前でも活動されていて、2023年8月には松阪市のブランド大使に就任するなど活動の幅を広げている和太鼓奏者です。
そんな彼女が結成20周年記念という節目の公演にかけた想いや舞台裏で起きていたことを語ってくれました。
また、響座いなせ組結成20周年記念公演の様子はこちらに掲載していますので、ぜひご覧ください。
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すぐにインタビューを読みたい方はこちらからどうぞ!
松本仁美(和太鼓hitomi)ってどんな人?
三重県松阪市を中心に活動する和太鼓チーム、響座いなせ組に所属する「松本仁美」さん。
地元松阪の青少年育成の一環として結成した響座いなせ組に、当時7歳で1期生として加入し、今年で太鼓歴は20年目。
「母が先生を務めていたこともあり、はじめはただの習い事だったので、そこまでやる気もなかったのですが、続けるうちに太鼓の魅力や楽しさにはまりました」と語ってくれました。
現在はチームメンバーとして活動するだけでなく、メンバーへの指導や作曲、演出もされています。
2021年には太鼓の魅力をより多くの方に体験してほしいという想いで、松阪市にHIBIKIZA太鼓教室を開講しました。
教室の開講を機に、SNS活動を開始したのがきっかけで彼女の人生は大きく変化します。
もっと多くの方に太鼓を知ってほしい、太鼓で楽しんでほしい、そんな思いでInstagram、TikTok、YouTubeなど数多くのSNSに挑戦し続けた結果、約2年で総フォロワー数80万人を突破し、太鼓業界ではフォロワー数が日本一になりました。
SNSでの活動名は「和太鼓hitomi(ひとみ)」とし、国内だけでなく海外からも注目を集めるインフルエンサーとして活躍しています。
そして今年2023年の8月、松本さんの活動が松阪市にも届き「松阪市ブランド大使」の19人目に就任。
松阪市のブランド大使は、松阪市に縁があり、さまざまな分野で活躍している個人に松阪市の魅力を積極的にPRしてもらおうと松阪市が委嘱しているものです。
松本さんも「自身のSNS活動の中でより松阪の魅力を世界にPRしたい」と就任を喜んでいました。
さて、日々和太鼓の魅力を発信し続ける松本さんですが、今回松阪市のクラギ文化ホールで開催された「響座いなせ組結成20周年記念公演」の総合演出を担当されていました。
太鼓や響座いなせ組が大好きな彼女だからこそ、この公演にかける想いは熱かったはず。
公演の準備から当日までの想いやエピソードを語っていただきました。
松本さんにインタビュー:結成20周年記念公演を成功させるまでの道のり
―――公演お疲れさまでした。まずは公演終わってのお気持ちを聞かせていただけますか?
松本:応援いただきありがとうございます。今回の公演を作っていく上でさまざまな地域の方や企業様が興味を持ってくれて驚きでした。
松本:当日のロビーに太鼓教室や太鼓チームのほかに、これまで関係性がなかった企業様からもお花が届いているのを見た時は感動しました。
松本:来てくださったお客さんもロビーを見て「素敵だった」と声をかけてくださり、大変だったこともあったけれど、良かったと心から思えました。
―――ロビーに並べられていた20年を振り返るアルバムが印象的でしたよ。
松本:あのアルバムは、15周年の時も飾ったので、20周年でも5年分追加して飾りたいと思い作成しました。ロビーも、保護者の方が考えて飾ってくださったんです。
―――ロビーからすでに、公演を通して伝えたい世界観が演出されていたんですね。
松本:そうですね。響座いなせ組として「やりたい」という思いを形にしてくれる、保護者の皆さんのおかげです。
―――実際の公演も「やりたい」が形になったんですか?
松本:今回私は演出も担当しましたが、メンバーが私の「やりたい」を実現してくれました。
松本:チームの20周年ということで、最高の舞台にしたいという思いが強かったのですが、メンバーみんなが私の目の届かないところを支えてくれました。たとえば登場のタイミングを提案してくれたり、バミリ(舞台上での立ち位置や小物の位置の目印)を効率よくできる方法をみんなで考えたり…積極的に動いてくれて、とても嬉しかったです。
―――当事者意識が芽生えたんですね。
松本:他人事ではなく率先して考えて行動してくれたり、提案をしてくれたり、自主性が芽生えたと感じています。
―――みなさん緊張しなかったですか?
松本:そこはさまざまでした。ワクワクしている子もいれば、重要パートを任されて緊張している子もいて。それでも、舞台に立てないくらい緊張している子は一人もいなくて、それを見て私も冷静に対応できたんです。
松本:何より、本番が始まると楽しみが勝っていました。
―――今回、子どもたちが考えた曲があるとか?
松本:「天」「戯~Ajara~」「夏めく」「もみじ狩り」「面舵」とアンコール曲が新曲で、小中高校生や大学生が考えた曲です。自分たちで曲を作ることでより曲に愛情が芽生えて気合が入りました。
―――今回は新曲もたくさん演奏されていましたが、新曲を入れることははじめから決めていたんですか?
松本:新曲を入れることは決まっていて、でも何曲入れるかは決めていなかったんです。「やりたい」という子や、2~3人のチームが1年ほどかけて作ったり、7月に完成した曲もあって覚えるのが大変でした。
―――そういえば和太鼓は楽譜を用意されるんですか?
松本:作るチームもありますが、私たちは作りません。口頭で伝えて暗記しています。なので、作曲者は覚えたり、録音したりして曲を作るんです。
―――まさに伝統芸といった作曲の流れですね。覚えるのは大変じゃないですか?
松本:曲を覚えることももちろんですが、それ以上に太鼓の移動、捌けるタイミング、バチや鳴り物などの道具の場所を覚えるのが大変なんです。でも、当日ひとつもミスが無くてすごかったと思います。
松本:もちろん練習をしますが、みんなの記憶力で乗り越えました。
―――松本さんは6歳から和太鼓を始められて、色々なイベントや公演に参加されてきたと思いますが、今回初めて味わったことはありますか?
松本:15周年公演も楽しかったけれど、あの時は演者としての役割だけを考えればいい立場でした。今回は演者のほかに演出や運営も担当し、クラウドファンディングや企業協賛を募るといったPR活動も行ったため前回とは違う達成感でした。
―――5年前に味わった充実度と質が違うんですね。
松本:個人よりもチームとしての評価が嬉しくなりました。
―――今回の公演が成功した要因はなんだと思いますか?
松本:自分たちだけではなく、協力者を募ったことが結果的に盛大な開催に繋がったと考えています。
松本:保護者の方々が動いてくれたり、これまで関係性がなかった企業様が協力してくれたり、自分たちだけではなく応援してくれる人たちに頼ることを知りました。そのお礼を演奏で、周りの方々に還元することが大切だと気づけたんです。
松本:そのひとつが先ほど話したロビーでした。保護者の方が作り込んでくれましたが、響座いなせ組の代表である母がお客さんを「ようこそ」と迎える気持ちを込めて、たとえば幟(のぼり)がよく見えるように配置にして、お客さんを飽きさせない世界観を作りました。
―――私ももっとよくある演奏会を想像していましたが、公演全体を通してお芝居を見ているような気持ちでした。
松本:それが狙いです。お客さんを舞台に引き込むために「流鏑馬」という曲では馬をイメージして曲間に鈴を鳴らしたり、「WAVE」という曲では波を連想させる音を出し、「序~旭陽~」では日の出をイメージしてでんでん太鼓を鳴らすなど、いろんな演出を盛り込みました!なので演劇のように見てもらえて嬉しいです。
―――公演が終わり、振り返ってどのような手ごたえを感じましたか?
松本:プロではないけど、幅広い年齢で精度の高い演奏を作れました。これは、強い結束力があったからこそだと感じています。週に1度の数時間の練習だけど、どこに出しても恥ずかしくない、そんな演奏でした。
―――今後地域との関わりや交流についてはどのように考えていますか?
松本:地域に愛されるチームがテーマです。私たちは太鼓を打って人々を元気にしていきたいので、積極的にイベントに参加して、全力で演奏すると決めています。
松本:そのためにも、これからも子供たちと一緒に成長していき、このチームを守っていきたいです。
まとめ:和太鼓hitomiにインタビュー 節目の周年公演を終えて語る想い!
響座いなせ組さんの掲げる「太鼓を打つということは心を打つということ」の言葉から受ける和太鼓で人々に感動を与えたい、豊かな気持ちになってほしい、との想いはサンエルが掲げる企業理念「かかわる人を幸せにする」と通ずるものがあります。
地元を盛り上げたいと活動される響座いなせ組や松本さんの想いを聞いて、より地元や地域でがんばっている方や団体を応援していこう、という想いが強まりました。
これからも、サンエルは響座いなせ組さんの応援はもちろん、かかわる人を幸せにする企業理念のもと、地域社会を盛り上げる取り組みを続け、地元への貢献を目指します。